広々感じる工夫をしよう
では具体的に間取りを考えていきましょう。
前項のゾーニング結果をもとに、各部屋の広さを割り当てていきます。
O家の住まいを例に見てみましょう。
①1階の間取り
玄関には靴収納とコート掛けを設けています。必要な収納量をしっかり確保することがポイントです。
玄関からホールを通り、引き戸を開けるとリビングダイニングキッチン(以下、LDK)につながります。
LDKは約23畳のワンルームです。
リビングだけでみると約18畳あります。
また、ダイニングとキッチンの天井は梁現しの化粧天井にしています。
無垢材の木は落ちついた暖かい雰囲気につつまれます。
②2階の間取り
2階には寝室と子ども室、ホビールームを配置しました。
女の子供さんがお二人おられます。
将来的には2室に分ける事もできます。
9帖あります。
1帖づつクローゼットがありますが、3枚引き戸にしています。
3枚戸は引き寄せればクローゼットは2枚分の開口になります。
大きくつかえ物の出しいれが楽でとても喜んで頂いていま
南向き部屋が並んで取れましたが、東向きの窓が取れる東南向きの部屋は御夫婦の寝室を取りました。
いちばん早く起きなければいけない奥さんが朝日を感じて目覚めて頂くためです。
まずはイメージを膨らまそう
住まいに対する要望や考え方はひとそれぞれです。
そのため、誰にでも当てはまる正解はありません。
家族で話し合いながら少しずつイメージをつくり上げていくもの良いでしょう。
いずれにせよ住まいについて考えを深めていくことで、今まで漠然としていた自分の大切にしていることや、生活において譲れないことなどに気づけます。
それらを具現化していくと、理想の間取りに自然と近づいていくはずです。
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ゾーニングはつながりで考える
敷地の形状や方位、周囲の状況を確認したら、建物、庭、駐車外まわりの外まわりのゾーニング(エリア分け)を行います。
車がある場合は駐車スペースから考えていくとよいでしょう。
道路に対する向きにもよりますが、一般的な乗用車の場合で約3m✕5m程度の広さが必要です。
駐車スペースとのつながりから玄関の位置や庭の配置を検討し、それらができたら家の中を考えていきます。
家の中のゾーニングでは、最初にリビングの配置を考えるとよいでしょう。
リビングは家族が長い時間を過ごす、家の中心的な空間です。
庭があるなら1階に、周囲が建て込んでいるなら陽当たりの良い2階におくのも、リビングを快適にするアイデアです。
では具体的にOさんの住まいを例にゾーニングを見てみましょう(図)。
車を2台所有し、庭をもちたいという希望があったO 家では、道路に面した南東の角に駐車スペースを確保しました。
玄関は駐車スペースからも近い場所に設け、南西部分は庭としました。
このように建物の配置は、外部の用件に導かれて決まっていきます。
家の中は、前述の通り、まずリビングの位置から考えます。
Oさんは庭とつながるリビングを希望したため、1階に配置することとしました。
隣接してダイニングとキッチンを設け、続いてキッチンからの利便性を考えて近くに食品庫を配置しました。
このように普段の生活を想像し、ひとつの場所から関連のある場所をつなげていくと、スムーズにゾーニングすることができます。
上下階のつながりに注意!
2階建て以上の場合、ゾーニングで注意したいのが上下階のつながりです。
各階ごとに間取りを分けて考えていると、「階段や吹き抜けの位置がずれていた」ということは、よくあります。
間取り図を描くときは平面でも、実際の空間は立体です。上階と下階が合致するように十分注意してください。
その他、トイレやお風呂などの水まわりも上下階の位置を気にしておきたい空間です。
音の影響や配管の取りまわしを考えて、下階や他の部屋の配置を考えましょう。
トイレやお風呂を上階に配置する場合には、直下に寝室を配置しないなど配慮が必要です。
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ゾーニングの実施例です。 子育て世代さんの家です。
総二階を基準に一階部分は下屋でまとめました。
安定した家は立体格子状 1階と2階の間取りを重ねあわせてみて、立体格子状にうまく一致していれば、 構造的に良い間取りといえます。 間取りは木組みに優先させるとは、木造住宅の重鎮吉田桂二先生のお言葉です。 安定した間取りと不安定な間取りを下図に載せました。耐震性に優れた家のカタチ 安定した住いのカタチを下図に載せました。 2階の輪郭をベースにして、屋根の形状を想定して、2階の輪郭をそのまま1階におろす。 いわゆる箱形総2階のベースにします。 1階の面積が足らない時には下屋にして追加します。
前述した吉田桂二先生が発案された間取り係数と言う便利な係数がありますが、 これは何度か前にご説明しました。
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家造りの基本125参照