台所の流しや調理台の上には吊り戸棚をつけるのが普通ですが、果たしてどのくらいの頻度で物を出し入れしているでしょうか? 最近ではダウンスローが出来る便利な物も出来てますが。 脚立にのらなければ出し入れ出来ない吊り戸棚は使わなくなります。 台所が狭苦しくうっとおしいのは頭から上の空間に戸棚が沢山ついているからです。 ですが台所には物が沢山あります。 たまにしか使わない食器、什器、ナベ類があります。 中元、お歳暮シーズンにはいろいろな食品が大きなケースに入ってやってきます。 泥のついた野菜もやってきます。 台所は居室だから物置にはしない方が無難です。 そこで便利なのが食品庫です。 食品庫は1坪あれば十分です。 棚はダボレール付にすれば高さ調整が自在にできます。 私の所では床・壁・天井は杉の節物の無垢材を張ります。 食品庫を作ったならそこに勝手口をつけるのをお勧めします。 台所が寒いのは台所に勝手口をつけるからです。 開け閉めの時に台所に冷気が入ってきます。 勝手口にはサンダルが脱ぎ捨ててあったりします。 それが見えなくなるのもメリットになります。 食品庫の半分は土間、後の半分は床にすべきでしょう。 また買い物から帰ると食品庫の勝手口から出入りすればとても便利です。 冷蔵庫に置かない食材などがおけます。 食品庫と台所には片引き戸をつけるのも忘れないで下さい。 からだに良い100の家 吉田桂二著 参照
台所と食堂が別で、配膳や後片付けが大変だと言うことで、
その労力が要らないダイニングキッチンがもてはやされた時代がありました。
親父が建てた我が家がそのスタイルでした。
その時代ではハイカラだったのでしょうか?
おまけにそこを通って洗面脱衣室、浴室に行く間取りでした。
ふたま続きの6帖と広縁つきの8帖の客間を東向きに取ったので台所は西向きになりました。
綺麗好きだった母親はガスの時代で油が散る床を毎日汗だくで掃除しながら親父に文句を言ってました。
炊事をするときにも夏は明かり取りにつけた窓が西日をまともに受けて暑いわ、冬は寒い西風を受ける西の窓。
システムキッチンは日本に来た最初の頃は一部の富裕層の贅沢品でしたが、今では誰もがシステムキッチンを使う様になりました。
そして今主流なのがカウンタ-つきの対面キッチンです。
特に子育て世代さんにはいちばん人気のキッチンのスタイルです。
対面キッチンもⅠ型・Ⅱ型・L型とあります。
台所とLDを分ける事が出来ます。
アメリカではやっているLDKが一室になっているアイランド型もありますが、アメリカの様にホームパーテイを日常的にする
習慣の少ない日本で一般的ではないように思います。
対面キッチンのいちばん良いところは、
台所の作業面より10センチないし20センチカウンターの高さをあげてやれば
LDから台所のごたごたとか、洗い物を隠せる所にあります。
これは主婦にとってはありがたいですね。
部屋を全部独立させて、廊下でそれをむすんでしまうと、旅館型間取りになります。
そこである部屋から別の部屋に行くには、部屋のドアを開けて廊下に出、
別の部屋のドアを開けて入る事になります。
もしそれが隣あった部屋なら、部屋と部屋の間の壁に出入り口をつければ、
いちいち廊下に出ないで部屋にすぐにいけるし、開けておけば部屋と部屋との生活が直結します。
どちらが便利かどちらがふれあいのある生活になるかは自明の理です。
動線という言葉をご存じの方も多いと思いますが、動線とは家の中で人がよく通る軌跡を指した言葉です。
たとえば、廊下や階段の事を動線部分とか動線スペースと呼んでいます。
旅館型間取りに部屋と部屋とを入り口で設けるとここにも動線がつくられてまわれる家になります。
家の中をもっと大きく回る
玄関から入ると、広がり家族空間、リビング+ダイニング+茶の間があります。
台所から洗面所、それからトイレを回って玄関に出られる部屋のつながりがあります。