■客間(個室)のメリット
・来客に生活空間を見せずに対応できる
・宿泊時の寝室として利用できる
・家族が感染症に罹患した時、隔離しやすい
・リモートワークやオンライン塾などで個室が必要な時に便利
・夫婦の寝室を同室から別室に変更したい時、すぐに寝室を確保できる
・予定になかった親との同居が必要になっても慌てずに済む
■客間(個室)のデメリット
・部屋数が増える分、費用が増える
・ほかの部屋に使えるスペースが狭くなる
・本人の意思に関係なく、友人等の溜まり場になることがある
・距離を置きたい人が「宿泊できるから」と頻繁に訪れる(事例があるそうで…^^;)
■個室でなくても大丈夫
「家庭訪問やセールスなどは玄関で対応する」
「来客は少ない。招きたくない」
「部屋まで招くのは、両親や親せきなどの親しい方だけ」
「生活感を見せることに抵抗は無い」
などの場合、リビングなどの生活空間で対応できるようにしておけば、
個室を増やさなくて済む分、他のスペースを確保できます。
リビングの一角に畳スペースを設けたり、
来客時に可動式の間仕切りを使うようにするなど、
暮らし方に合う方法を探すのも楽しそうですね。
「食」の位置づけから広さを決める
食事に時間をかけ、家族の会話や団らんがおもに食卓という場合は、リビングよりもキッチン・ダイニングに面積を割きましょう。ダイニングに重きをおけば、大きなダイニングテーブルを置くこともできます。反対に椅子ではなく、床に座って食べるスタイルをとれば、リビングがダイニングを兼ねるかたちになります。
また、夫婦や親子で調理することが多い場合は、キッチンの作業スペースを広くとっておきます。アイランドキッチン(★1)にするのもよいでしょう。
他の家事も効率よく
また、キッチンの間取りは、調理のしやすさはもちろんですが、家事を効率よく行えることも重要なポイントです。ただダイニングにつながっていればよいだけではありません。調理のしやすさのほかに重要なポイントとなるのは、
①配膳や後片付けがラクな動線やつくりになっているか
②シンクや手元の汚れものなどが丸見えになることがないか
③キッチンでの作業と並行してほかの家事が行えるか
など。これらをイメージしながら間取りを考えるとよいでしょう。
たとえばキッチンを行き止まりにせず、廊下やほかのスペースに通り抜けできるようにしておくのも手です。一般的にキッチンの近くにあると便利なのは、洗面所、脱衣所、浴室、勝手口、サービスヤード、物干し場、玄関などです。これらとキッチンをつなぐだけで、家事の効率がぐんと上がります。
おもなキッチンとダイニングの間取りの例を図に示しましたので、参考にしてください。
★1 アイランドキッチン
キッチンセットの一部または全部を島型に独立させて配置したキッチンのこと(図参照)。複数の人が料理をつくるのに向いている。
家づくりの基本125参照
新居の間取りを考えるとき、親切な担当者ならきっと 「水回りは、できるだけまとめた方が良いですよ」 と助言することでしょう。 なぜなら、水回りをまとめることのメリットは、作業動線短縮や家事の負担軽減だけでは無いからです。 配管を短くすれば、その分だけ材料費を減らせます。 設置に必要な時間や人件費も減らせるので、給排水工事全体のコストを抑えることができます。 また、つなぎ目が減った分だけ漏水のリスクも減らせます。 配管の詰まりや漏水が発生しても、調査する場所が少ない分、点検や補修などの対応を素早く行えます。 ですから、水回りはできるだけ一か所にまとめた方が望ましいのです。 ところで、私が『できるだけ』と表現したのには理由があります。 その理由とは、『水回りの騒音への配慮がない配管はストレスの原因になる』というものです。 たとえば、トイレの隣が寝室だと、流水音が睡眠を妨げるかもしれません。 水回りをコンパクトにまとめるなら1階と2階のトイレは上下になるよう配置するのが理想的ですが、睡眠の邪魔になるようであれば、その配置は望ましくありませんよね。 注意するのはトイレだけではありません。 家族の就寝中に洗濯や入浴、料理をするのなら、寝室との位置に配慮したり、防音材で騒音を抑えるなどの対策も、将来の騒音ストレス予防に良さそうですね。