ダンヒルのライター
住風土研究会で一緒の仲間のYさんから聞いた話です。 現在60歳今年息子さんに社長の座を譲り悠々自適の生活です。 ゼネコンの現場監督から23歳の若さで仲間三人で営繕の会社を 起こされたそうです。 最初は主に日曜大工から浄化槽の清掃、建具の建てつけ直し 何でもやったそうです。 今から40年くらいまえの話、今みたいにリフォームのブーム は有りません。 その頃の普請は一部のお金持ちの旦那衆が道楽で自分の家などを 普請するのが多かった様です。 旦那衆と知り合いになるために昼間肉体労働しながら 夜はネオン街を飲み歩き旦那衆と知り合いになろうと 飲み歩いたと言うから、事業を起こし大きくする人は 発想が違います。 タイトルのダンヒルはその当時の話。 あるとき大手建設会社の重役の家の浄化槽を清掃中 なけなしのお金をはたいて買ったダンヒルのライターを 上着の上ポケットに入れたまま清掃していて浄化槽の中に 落としたそうです。 汚物の中に手を突っ込んで探したけど見つからない。 しょげている所を奥さんに声をかけられ事情を話すと 部屋に招きいれダンヒル、カルチエ幾らでもあるライターの中から 同じライターを見つけ頂いて帰ったそうです。 それから時を経ること30数年去年その奥さんから 電話がありました。 久しぶりにそのお宅にお邪魔すると金メッキははげて変色した ライターを渡されたそうです。 当時の記憶が走馬灯のように駆け巡り「奥さんこのライターはまさか」家を建て替えるのに浄化槽を撤去するのに業者さんが見つけ・・・ 「これは昔旦那さんが落としたのではと」渡されたそうです。 「Yさん貴方は今では立派な社長さんになったけど、あの当時は一生懸命頑張って たわねぇ~」と思いで話に花が咲いたそうです。
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