住まいのかたちや家族の希望する暮らし方を整理できたら、いよいよ具体的な間取りにとりかかってみましょう。
ここでは全体的な部屋の配置を、どのように考えたらよいかを説明します。
「家族の居場所」が中心
最初は玄関、リビング、ダイニング、キッチン、浴室など生活に必要な部屋を大証の丸やだ円で並べてみます(下図)。
このとき、玄関から順に考える必要はありません。面積が大きく、かつ、家族が集まるリビングやダイニングなど「家族の居場所」を中心に考えるのがポイントです。
これらの部屋が庭や外部とどのように向き合うか、個室や玄関とどうつながるか、浴室やキッチンとの動線は家事がしやすくなっているかなど、いく通りもパターンを考えてみるとよいでしょう。
前項で述べたように、1階と2階のつながりも非常に大切です。リビングと子ども部屋を吹き抜けでつないだり、リビング階段(★1)にして2階に共用スペースをつくったりするなど、上下階の具体的なイメージも書き出してみましょう。
敷地も含めてイメージ
敷地に対して、家をどのように置くかもイメージしておきましょう。
日照(【日当たりのよい住まいにする】参照)や通風(【風が通る住まいにする】参照)の状況、隣家や道路との関係、人や車の出入り、庭のあり方などもあわせて検討します。
すべての要件をみたすような家の配置は難しいかもしれませんが、決められた敷地のなかで、いかに快適な住まいを実現するかを考えましょう。
大体の家の輪郭がつかめたら、そのなかに部屋を配置していきます。
こうして書き出したイメージに沿って、具体的に各部屋の大きさを決めたり、柱や壁、窓の位置を決めたりして具体的な間取り図をつくっていきます(下図)。
方眼紙を使うと便利
間取りは、方眼紙を使って行うと、大きさをイメージしながら進められるので便利です。
1.8cm角を1坪に見立てると、これが縮尺100分の1の図になるので、それぞれの部屋の具体的な大きさもイメージできます。
同じ100分の1敷地図を用意し、これに方眼紙を重ねて確認しながら間取りを考えるとよいでしょう。
★1 リビング階段
2階建て以上の家で、リビングに設けた階段のこと。
家づくりの基本125参照