「住まいは旅館ではありません」広島 注文住宅 工務店社長ブログ
投稿日:2021年08月2日
今でも目にする間取りのパターンにこんなのがよく見受けられます。
玄関に入ると玄関ホールがあり廊下が延びていてそこに階段があり、
2階にあがるとそこにも廊下がありそこから各部屋に入れる。
こんな間取りはおかしいと思いませんか?
家に入り誰にも会わずに部屋に行けてしまうのがこういう間取りです。
子育て世代さんの家でこういう間取りは大いに問題があります。
誰にも会わずに部屋に行ける必要があるのは旅館です。
だからこんな間取りは旅館型間取りと言います。
住まいは家族がふれあう場です。
だから旅館型間取りでは住まいとしては不適格と言わざるを得ません。
リビング食堂、茶の間、座敷などは個人的に使うのではなく、家族みんなで使うのですから
家族スペースと呼びます。
家族スペースは、個人スペーから出てきた家族がそれぞれ集まるところであり、
お客さんの応対もこなすのですから、家族と社会の接点とも言えます。
玄関から家族スペースに入り、そこから個人スペースに行けるのが自然です。
旅館型間取りだと学校から帰ってきた子供さんが学校で怒られたりいじめにあった時などに
足音を忍ばせて自分の部屋に入ってしまう事が出来ます。
またお客さんが来られている時には、子供さんが「ただいま」とか「いらっしゃい」とか挨拶しなければなりません。
どちらの間取りが子供のしつけに良いかは言うまでもありません。
30年くらい前に凶悪な少年犯罪が立て続けに起きた事があります。
世田谷で浪人生が金属バットで両親を殴り殺した事件。
神戸の連続児童殺傷事件。
宮崎勤の猟奇的殺人事件。
その時に「こんな間取りが凶悪な少年犯罪を生む」と言うタイトルの本が出版されました。
3人ともすべて旅館型間取りで家族に顔会わせずに子供部屋に行ける間取りでした。
すべてが住まいの間取りが原因ではないでしょうが間取りは大切です。
からだに良い家100の知恵
吉田桂二著 参照