「食」の位置づけから広さを決める
食事に時間をかけ、家族の会話や団らんがおもに食卓という場合は、リビングよりもキッチン・ダイニングに面積を割きましょう。ダイニングに重きをおけば、大きなダイニングテーブルを置くこともできます。反対に椅子ではなく、床に座って食べるスタイルをとれば、リビングがダイニングを兼ねるかたちになります。
また、夫婦や親子で調理することが多い場合は、キッチンの作業スペースを広くとっておきます。アイランドキッチン(★1)にするのもよいでしょう。
他の家事も効率よく
また、キッチンの間取りは、調理のしやすさはもちろんですが、家事を効率よく行えることも重要なポイントです。ただダイニングにつながっていればよいだけではありません。調理のしやすさのほかに重要なポイントとなるのは、
①配膳や後片付けがラクな動線やつくりになっているか
②シンクや手元の汚れものなどが丸見えになることがないか
③キッチンでの作業と並行してほかの家事が行えるか
など。これらをイメージしながら間取りを考えるとよいでしょう。
たとえばキッチンを行き止まりにせず、廊下やほかのスペースに通り抜けできるようにしておくのも手です。一般的にキッチンの近くにあると便利なのは、洗面所、脱衣所、浴室、勝手口、サービスヤード、物干し場、玄関などです。これらとキッチンをつなぐだけで、家事の効率がぐんと上がります。
おもなキッチンとダイニングの間取りの例を図に示しましたので、参考にしてください。
★1 アイランドキッチン
キッチンセットの一部または全部を島型に独立させて配置したキッチンのこと(図参照)。複数の人が料理をつくるのに向いている。
家づくりの基本125参照