金太郎の様な造作大工 三日続けて大阪の修行時代のお話です。
前にも書いたかどうか、私は小学校低学年から父親の厳しい 星一徹張りの英才教育で?
建築現場で鍛えられた性で腰と腕っ節 が強くなりました。
中学高校と腕相撲、相撲と向かうところ敵なしと言うと 少し言いすぎかな?鳴らしたものです 。
今は「昔相撲部屋にいました」と冗談言うと、体型からか 「ええ本当ですか何部屋?」
と本気にされるくらいです。
大阪の現場監督時代、土木の土方、建築の鉄筋工、型枠大工、鍛冶屋 ・・・・
・色んな職人と腕相撲しては連戦連勝いい気になっていました。
ある日現場事務所に、金太郎みたいな、いかにも腕っ節の強そうな、 若者が
「佐々木さんと言う監督さん居ますか」 と尋ねて来ました。
私が「佐々木はわしじゃがどうしたん」と 答えると「監督さんえらい腕相撲強いそうですが、
一丁もんでください」と ニヤニヤ笑いながら言います。
いかにも自信ありげに「そうでもないけど一丁やるか」と私も言いました。
その後こいつ、とんでも無くなめたこと言いました。 「実は私は本来左利きなんです。」
私が「それじゃ勝負にならんがね」と言いますと 「いいや右でも殆ど負けたこと無いから右でいいです」
私は鶏冠に来つつ、いざ勝負 いくら力入れても、びくともしません。
なおも力んでいると 「監督さんの力そんなもんかね」と にやりと笑います。
このクソガキと、なおも踏ん張ってもびくともしません。
「それじゃあ行きますよ」 の掛け声一つで私は体ごとふっ飛ばされて、あえなく轟沈 !
若い造作大工の勝ち誇った表情と、打ちのめされたわたしの哀れな表情!
私は「お前見たいなバカちから、会ったこと無いわ」 と言うのがやっとでした。
こいつがしばらくして私の現場に造作大工として仕事に来ました。
今度は「監督さん相撲とろう」と何度もひっこく言います 私も現場監督の立場上、
これ以上無様な姿は?見せられません。
「お前見たいな怪物とは、相撲なんか取れん」 と何度も逃げていたのですが、
業を煮やした彼はある日、 私に突然組み付いて来ました。
組んだ瞬間これは勝てると思いました。
(相撲も柔道も組んだ瞬間相手の力量がわかるものです。)
腰が軽いのです私は得意の上手投げで投げ飛ばしました。
腕相撲で完膚無きまで叩きのめしたはずの私に負ける筈はない、
と彼は思ったのでしょう。
二度三度挑みかかる端から投げ飛ばしてやりました。
「お前なあ、腕相撲と相撲は違うんじゃあ~ お前腰が弱すぎる今度足腰もっと鍛えて出直して来い」
と言ってやりました。
私が溜飲下げたと言う自慢話で終わってしまいました。
長い話に最後まで付き合って下さり感謝感謝です 。
このブログは2007年の7月に書いたブログです。
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