台所と食堂が別で、配膳や後片付けが大変だと言うことで、
その労力が要らないダイニングキッチンがもてはやされた時代がありました。
親父が建てた我が家がそのスタイルでした。
その時代ではハイカラだったのでしょうか?
おまけにそこを通って洗面脱衣室、浴室に行く間取りでした。
ふたま続きの6帖と広縁つきの8帖の客間を東向きに取ったので台所は西向きになりました。
綺麗好きだった母親はガスの時代で油が散る床を毎日汗だくで掃除しながら親父に文句を言ってました。
炊事をするときにも夏は明かり取りにつけた窓が西日をまともに受けて暑いわ、冬は寒い西風を受ける西の窓。
システムキッチンは日本に来た最初の頃は一部の富裕層の贅沢品でしたが、今では誰もがシステムキッチンを使う様になりました。
そして今主流なのがカウンタ-つきの対面キッチンです。
特に子育て世代さんにはいちばん人気のキッチンのスタイルです。
対面キッチンもⅠ型・Ⅱ型・L型とあります。
台所とLDを分ける事が出来ます。
アメリカではやっているLDKが一室になっているアイランド型もありますが、アメリカの様にホームパーテイを日常的にする
習慣の少ない日本で一般的ではないように思います。
対面キッチンのいちばん良いところは、
台所の作業面より10センチないし20センチカウンターの高さをあげてやれば
LDから台所のごたごたとか、洗い物を隠せる所にあります。
これは主婦にとってはありがたいですね。
切れ者のMさん
私は関西方面で7年間現場監督の修行をしました。
そして色んな上司の人のもとで現場修行しました。
それぞれ長所短所がありました。
現場の細かいディテール(納まり)に詳しい人、工程管理に長けてる人、工事の粗利益を沢山出す人、職人さんを上手く使える人・・・・・
しかし私が一番印象に残っているのは、Mさんです。
工業高校卒で会社では決してエリートでは有りませんが、
やり手でした。
私は大阪のPL教団の突貫工事の応援で、2週間程、下で働いただけですが
強烈に彼のやり手ぶりが脳裏に焼きついています。
何しろ三階建てのRC造の寮が二棟、S造の集会所が一棟杭打ちも有って
工期は90日常識的にはとても間に合いません。
大阪支店所属のSさんと東京から来た突貫工事専門のMさんで
最初は棟別に分けて現場監督10人くらいで見ていました。
両人が所長と言う肩書きで・・・・
しかし大阪支店所属の所長は私も下で働いたことが有りましたが
細かい納まりは詳しい人でしたが細かすぎる帰来がありました。
工事の進め方、考え方の違う両者がぶつかり現場が上手く回らなくなり
年下のMさんが、Sさんに言ったそうです。
「Sさん頭が二人ではこの突貫工事は絶対間に合わない。
我々は工期遵守が絶対最低条件だ。
私が総指揮を取らないと間に合わない。
悪いが私の指揮下で
やってくれと言ったそうです。」
そうして不可能と思えた突貫工事を無事工期内に収めました。
Mさんには色んなエピソードと言うか武勇伝があるのですが
それは次の機会に又書きます。
Mさんはその後常務取締役まで出世された様です。